症例 11)
50代 男性 上顎にインプラント8本埋入、下顎には前歯部から左側の奥歯に8本インプラントを埋入したボーンアンカードブリッジの症例
この様に、左右上下の歯がすれ違い、かみ合っていないケースはもっとも難しいとされています。取り外しの入れ歯さえも安定はしてくれないのです。治療を行ううえでもっとも難しいケースです。
上下の残存歯がすれ違っているのがわかります。また、上顎の前歯部にあたる歯槽骨(歯やインプラントを支えるための骨)がかなり吸収しています。
長い間、残存歯のすれ違いのまま取り外し式の入れ歯を使用していたため、強く噛める部分の歯槽骨を支えるための骨がかなり吸収されています。
どの部位にどの位の太さと長さのインプラントを何本入れれば上部構造、人工歯を支えられて、ちゃんと機能させられるかよく考えていきます。ここら辺がドクターの腕の見せ所となるでしょう。ちゃんとした治療計画のもと、考えだされた設計をしなければ何事もうまくはいかないのです。そこの所、患者様も良く理解して下さい。あせってインプラント手術を行ってもよい結果は生まれないのです。
[ 上下の歯型の模型 ]
患者様のお口の中を再現した模型を用いて、どの部分に何本のインプラント体が必要なのか診断していきます。
右側方向
左側方向
左右の安定性を保つために左奥歯2本は抜歯を行い、上顎に8本のインプラント体を埋入しました。上顎の8本のインプラント体にはメタルフレームボーンアンカード人工歯を作製し装着しています。次いで、下顎にも8本のインプラント体の埋入を予定。レントゲン写真にて、インプラント埋入本数と位置、サイズを決定します。
サージカルステントガイドに金属球を埋め込んだものを口腔内へ装着したときのレントゲン写真。上下の位置関係とインプラント埋入位置の確認を行います。サージカルステントガイドは実際のインプラント埋入手術の時、インプラント埋入のガイドとして使用される大切なものです。
上顎には8本のインプラント体に、ボーンアンカードフレームに取り付けた人工歯が装着されています。
下顎にも前歯部から左奥にかけて8本のインプラント体が埋入され、ヒーリングアバットメントが装着されています。
この位置関係を精密に模型上に復元し、人工歯とインプラントを連結するためのボーンアンカードフレームを作製していきます。実に大変な作業です。これを患者様の口腔内へ装着していきます。
最終的に完成した人工歯をインプラント体へ小さなネジを用いてとめていきます。
装着後のレントゲン写真
患者様の横顔の写真をみると、上下のインプラントとその上部人工歯との関係がよくわかります。
上下顎で合計16本のインプラントを埋入しました。
症例提供:ナカノ歯科室・矯正 中野浩嗣先生
無断転写はお断りします。
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