[ 患者様のお口の中の状態と全身状態について ]
残存する顎の骨について、骨量が不十分、骨質が不良など、インプラント体を埋め込むにあたり顎の骨に適切な高さと幅が極端にない場合や、微量金属(pt,pd ,Ni ,coなど)に対して強いアレルギーのある方はインプラントが行えない場合があります。また、血液循環器疾患やコントロールの不良な高血糖症などをお持ちの方、ヘビースモーカーの方の場合、オッセオインテグレーション(インプラント体と骨組織との固定)がうまく得られない場合があります。
[ 手術後について ]
手術後に感染がある場合、患者さんの口腔衛生状態が悪い場合、過度のブラキシズム(歯ぎしり)がある場合、患者さんの協力が得られない場合または全身疾患がある場合などは、それが原因となってインプラント体のオッセオインテグレーションを喪失する可能性があります。体質改善と健康、生活習慣に留意して下さい。また、インプラント手術には局所的な腫脹、短期間の自発痛、浮腫、血腫または出血の可能性があります。下顎の手術後には下口唇やオトガイ部、また上顎の手術後には、鼻部周囲の知覚麻痺を伴う可能性があります。これらの症状は殆どの場合一時的なものですが、まれに知覚麻痺が持続することもあります。歯肉粘膜(歯肉組織)の潰瘍や、感染の可能性がありますが一般的には局所的な治療で対応できます。
[ インプラント、上部構造クラウンについて ]
インプラントを行うにあたって、人工歯根部の埋入位置・角度に制約があるため、上部構造クラウンのデザインに限界があります。